昨年2024年6月に公開された劇場版アニメ『ルックバック』。
今年2025年3月には、日本アカデミー賞 最優秀アニメーション作品賞を受賞しました。受賞を記念した再上映は、東京地区のシネコンだけでなく、いくつかの地方都市の映画館でも行われました。
その『ルックバック』の舞台裏に焦点をあてた展覧会が来年、2026年1月に麻布台ヒルズギャラリーで開催されます。「劇場アニメ ルックバック展 ― 押山清高 線の感情」です。
『ルックバック』は『チェンソーマン』の漫画家・藤本タツキが2021年に集英社の電子マンガサービス「少年ジャンプ+(プラス)」で発表した作品です。
映画は昨年2024年6月28日に限られた映画館でスタートしましたが、すぐに口コミが広がり、大手シネコンなどでも追加上映されるようになった話題の作品です。上映時間が58分と一般的な映画の半分以下でしたが、口コミで「無駄なところがない」といったプラスの評価が多く寄せられました。また、学生やシニアの割引設定はありませんでしたが、一般よりも低めの1700円均一料金であったことも、興行上の特徴の一つでした。
今回の展覧会は、映画の監督である押山清高さんが監修し、マンガをアニメーション映画にするまでの過程が紹介されます。その中には原作者・藤本タツキさんの原画も含まれる予定です。さらに、劇場版ではこぼれ落ちてしまった感情や思考、そして、手で描くということへの想いを表現する試みでもあるということです。楽しみです。
実際に展覧会のチラシを手に取ってみました。小学校の学年新聞で四コマ漫画を描いていた二人の少女がいっしょに漫画を描くようになり、高校卒業後にそれぞれの道を歩んでいく――というストーリーです。チラシの表紙は、主人公二人の後ろ姿を描いたデッサンです。自然に背筋を伸ばして歩く藤野(ふじの)と、背をかがめて藤野の顔色をうかがうようにしている京本(きょうもと)がいて、それを見るだけで映画のシーンがよみがえります。
会場の麻布台ヒルズギャラリーは、麻布台ヒルズ ガーデンプラザAのMB階(地下 中1階)にあります。東京メトロ日比谷線・神谷町駅から地下通路でつながるフロアの一つ上の階です。
開催期間は2026年1月16日(金)から3月29日(日)までです。

(2025年9月14日、10月24日)